エルゴノミックデザインスタジオ
研究テーマのコアは「人」。
「人」と関わるすべてが研究対象になります。
モノ、サービスやシステムをデザインするためには、エビデンスに基づきデザインを行うことは必要であり、それと同時に、仮説力が重要であると考えています。UX(ユーザエクスペリエンス)を分析することにより、人の行動として現れる経験だけでなく、Affectiveな経験を理解し作り出すため、co-creationするためのデザインプロセスを研究しています。
私たちは、[three steps forward, and then two steps backward]-design(”3歩進んで2歩 下がる”デザイン)をコンセプトに研究活動を行っています。 デザイン思考を活用したアイデア発想によりプロダクト、サービスやシステムを企画し、それを実現するための仮説を立て、検証します。
仮説として、ユーザ、ステークホルダー、それらを取り巻く環境、そこでの経験をデザインします。
検証として、プロダクト、サービスやシステムを利用する際のユーザの行動や気持ちを観察したり、ユーザ体験を元にユーザ行動の見える化、実験データの収集、 分析、評価等を行います。
検証の結果をもとに、リデザインを行い、さらに検証を行うというサイクルを回します。このプロセスを経てプロダクト、サービスやシステムを実現する手立てを考案し、それを表現し、ユーザ、ステークホルダーと共に共創するDirector for co-creationを育成することを目指しています。
そのため、action basedとして表現、行動、デザイン、evidence basedとして評 価・分析して根拠に基づいて提案する力が必要であると考えています。
つまり、Director for co-creationは、3歩進める企画力、組織力、実現力、仮説力、 2歩下がる分析力、メタ認知力を持ち合わせ、一歩進むためのデザインを行うことができる人材です。 個々人の得意分野を伸ばし、できないところは得意な人と共創し、共に目的に向かって進めるデザイナーを育成します。
KADEN Project
KADEN Projectは、「新しい家電製品の企画と設計を題材とした総合教育」です。 本プロジェクトは、製品設計のオープンイノベーションの基礎モデルとして、デザインと機能発想を分野横断的に教育し、かつ 極めて教育効果の大きい製品プロトタイプ の実装とその公開活動を行うことを目指し、正課の大学院プロジェクト演習とタイアップし、アイデアの実装から公開までを支援する正課外教育活動を実施するものです。 詳しくはこちらへ
KADEN ProjectからserBOTinQへ
これまでのKADEN Projectでの成果が評価され、2015-2016年度には、大都市リーディングプロジェクトにおいてサービスロボットの開発拠点として serBOTinQ(service robot incubation hub)を設置(代表 久保田直行教授)。
その後、2018年度から学内研究コアとして、リサーチコアserBOTinQを設置(コア⻑ 笠松慶子教授)し、ユーザエクスペリエンスから考えるサービスロボットに関して研究活動を行ってきました。2018−2019年度は、東京都総務局からの事業として、「島しょエリア産業活性化プロジェクト」を実施しました。企業との共同研究、社内研修プログラムなどの実施を通して、ユーザ視点のサービスロボットの開発に取り組んでいます。
リサーチコア serBOTinQ
serBOTinQは、サービスロボットの開発を一括して行う産学協働研究の交流拠点です。大学内の知見や共同研究機関である企業が持つ技術を組み合わせながら、デザイン思考を活用したシステム提案やプロトタイピングによる仮説検証の実践、サービスロボットを利用する人の目線に立った評価などを一括して実践できる体制を構築しています。詳しくはこちらへ